胃カメラ検査
胃カメラ検査
上部消化管内視鏡検査とは、一般に「胃カメラ」と呼ばれている検査のことです。鼻または口から小型のカメラを内蔵した柔らかくて細長いスコープを挿入し、食道・胃・十二指腸の途中までを観察します。食道がん、胃がんの早期発見や逆流性食道炎、ピロリ菌の感染による萎縮性胃炎、胃・十二指腸潰瘍など様々な病気の診断を行うことができます。また、CTや胃バリウム検査では診断が難しいような小さな病変の発見にも優れています。必要に応じて内視鏡用の処置具を使用し、検査中に組織の一部を採取(生検)し病理検査を行うことや、アニサキスなどの異物の摘出や血を止める処置を行うこともあります。事前の準備の時間を除くと検査時間は約5分程度ですが、当院では詳細な観察と確実な診断を行うことを大切にしています。
胃カメラ検査は、スマートフォンやパソコンなどのWEBサイトからご予約頂けます。ご希望のお日にちが決まりましたら前日までにWEBサイトまたはお電話でご予約をお取りください。胃カメラ検査のみのご希望の方は、事前の問診は不要です。WEB予約に記載の注意事項は事前にご確認をお願いします。
胃カメラでは辛いと感じやすい3つのポイント(喉元の通過、胃内の送気、十二指腸の観察)があります。この3点を患者様の呼吸と合わせながら辛くならないように丁寧に検査を行います。
胃カメラは、鼻から挿入する経鼻内視鏡と口から挿入する経口内視鏡の2種類がありますが、当院では両方に対応しています。
経鼻内視鏡(鼻から挿入)
胃カメラの最も苦痛な点は、嘔吐反射(オエーッとなる“えずき”の反射)です。カメラが舌の根元に触れることで起こります。経鼻内視鏡では舌の根本に触れることがないため、嘔吐反射のような症状は少なく体への負担も軽減されます。そのため、基本的に経鼻内視鏡検査の場合は鎮静剤を使いません。(不安が強い場合には鎮静剤の使用を個別に対応・相談させて頂きます)また検査中も会話が可能で、安心感が高まります。
なお、経鼻内視鏡を希望されていても、鼻腔が先天的に狭い方や鼻中隔湾曲症などの方はカメラの通過が困難な場合や鼻出血が起こることがあります。
経口内視鏡(口から挿入)
口からカメラを挿入し検査を行います。カメラが喉を通過する際に舌の根本に触れるため、嘔吐反射が経鼻内視鏡に比べて出やすくなります。苦痛を軽減できるように、鎮静剤を希望により使用します。なお、当院では経口内視鏡の際も細い内視鏡を使用します。通常の太さの内視鏡に比較して、喉の違和感や嘔吐反を軽減することができます。
内視鏡を行う際、鼻やのどにゼリー状またはスプレー式の局所麻酔を行いますが、これに加えて点滴での鎮静剤を使用することが可能です。ウトウトした、半分眠ったような状態となることで、痛みや不安を感じにくくなります。嘔吐反射が起こりやすい方、楽に胃カメラを終えたい方におすすめです。
検査終了後は、鎮静剤の効果が切れるまでリカバリールームでしばらく休憩して頂くため、安心してご帰宅できます。注意点としては鎮静剤を使用した場合、自動車やバイク、自転車などの運転はできませんのでご注意ください。
・お腹が痛い ・胃もたれする ・げっぷが多い ・吐き気や嘔吐がある
・胸焼けや呑酸症状(酸っぱい・苦いものが込み上げてくる)がある ・のどに違和感がある
・体重が減っている ・お刺身を食べたあとの胃痛(アニサキス)
・食事が飲み込みにくい ・食欲がない ・黒い便がでる ・貧血がある
検査時間は通常5~10分程度ですが、組織の検査を行い場合や状態により多少前後します。
検査予約
WEB予約またはお電話にて前日までにご予約をお取りください。
腹痛や膨満感、貧血などによる症状が強い場合には、事前に外来の受診をお願いします。
検査前日
夕食は消化の良いものにし、夜21時までに済ませてください。それ以降は絶食です。
水、お茶は夜間も摂取可能です。
常用薬やサプリメントは通常通り内服してください。
検査当日
当日朝も絶食です。水、お茶は摂取可能です。
常用されているお薬は検査予約時の指示通りに服用してください。糖尿病の薬は検査前に飲まないようにしてください。
検査
ご来院後、受付をします。問診や同意書類の確認を行います。
基本的にご自身のお洋服を着たまま行いますので、服装はなるべく楽な服装(お腹をあまり締め付けないような)を選び、汚れの目立つ服やアクセサリー類はなるべく身に着けないようお願いします。
喉の麻酔を行い、ご希望に応じて鎮静剤を注射しリラックスした状態で検査を受けて頂きます。
※検査時間:5~10分程度
検査後
鎮静剤を使用した場合、麻酔が完全に切れるまで、30分程度リカバリースペースでお休み頂きます。その後、医師より検査結果についてご説明します。生検(組織を一部採取して行う病理検査)を受けて頂いた場合は、結果が出るまで10日ほどかかります。後日、改めて病理結果をお伝えします。
鎮静剤を使用した場合、車やバイク、自転車の運転はできませんのでご注意ください。
検査の内容 | 1割負担 | 3割負担 |
---|---|---|
胃内視鏡検査(観察のみ) | 2000円前後 | 5000円前後 |
胃内視鏡検査+生検※1 | 3000~4500円前後 | 9000~14000円前後 |
ピロリ菌検査 | 追加+約500円 | 追加+約1500円 |
(税込)
症状がある、健診などで要精密検査の指摘を受けたなどの場合、胃カメラ検査は保険適用になります。医師が胃カメラ検査の必要がないと判断した場合に、患者様がご希望されて検査を行う場合は自費診療になります。
可能です。ただし鎮静剤などを使用する場合は、胃カメラ検査後の2日間は授乳をさけてください。授乳の中断が難しい場合には、鎮静剤を使用しない経鼻内視鏡検査をお勧めします。
血糖値を下げる薬は、当日の朝より休薬する必要があります。
服用されている薬がある場合は、事前にお薬手帳などを持参頂ければ確認させて頂きます。
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